2014年6月10日火曜日

ヨガの解剖学 [単行本]

ヨガの解剖学 [単行本]



◆ ヨガのための解剖学であること
◆ 体感して学ぶこと

この2つの目的が明快に整理され、非常にわかりやすい。
冗長さがなく構成も○、写真と図解も豊富な優れた良書。

構成はスリアナマスカーラAを8つのテーマアサナに分類し、各アサナごとに、

1. キーワード ・・・何が重要で
2. チェックポイント それはどのようにチェックできて
3. 体感の手立て ・・・こんな方法で(動きで)体感できる

といった流れ。

とくに、「3. 体感の手立て」が優れていて、筋肉の動かし方や間接の曲げ伸ばし等の運動機能について
本書を片手に実践してみると「たしかに!」と実感できる。

微細な動きに対する「意識の仕方」がわかりやすく説明されていて理解度がアップする。

加えて、関連アサナも紹介されているので(「犬のポーズ」の関連→「英雄2」、腕のアライメントとして)、
クラスを組み立てる指導者にとっても便利な内容。

ただこの関連アサナ、2~3しか紹介がなく一見物足りないと感じるのだが
これも恐らく著者の考えによるものでは?と。

つまり、1→2→3のサイクルを回す中で自ら気づき、理由を考え、発展させていくその「プロセス」が
重要なのだ・・・というメッセージにも捉えられる。

実践哲学であるヨガの醍醐味を味わう上で、ケガや無理をなくすために解剖学の知識を授かったわけだが、
「授け過ぎない(good enough)」「とにかく試す」という姿勢が非常に好感が持てる。

また、コラムや指導者向けのメッセージも読み応えがあり、特に解剖学に基づいた呼吸の説明が
個人的におもしろかった。
運動・身体機能のプロが語る「呼吸法」や「バンダ」についても読んでみたいと思った。


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