2014年7月17日木曜日

有酸素運動とエルゴメーターとトレッドミル

トレッドミル。ランニングマシンをご紹介するブログです。傾斜,効果,価格,中古,r-16,速度,ダイエット,検査。トレッドミル(英語:treadmill)とは、屋内でランニングやウォーキングを行うための健康器具。ルームランナー、ランニングマシン、ジョギングマシンなどとも呼ばれる。また、歩行用の低速のものはウォーキングマシンとも呼ばれる。

エルゴメーター,エアロバイクについてのブログです。室内用自転車で運動しましょう。価格,禁忌,効果,検査,ボート,種類,負荷,中古。エルゴメーターとは、スポーツを実際に行っているのと似た条件の負荷をかけて、運動者の体力測定やトレーニングを行う器具。自転車のペダル踏み運動器やトレッドミルなど。



【トレッドミルとは】


トレッドミル(英語:treadmill)とは、屋内でランニングやウォーキングを行うための健康器具。ルームランナー、ランニングマシン、ジョギングマシンなどとも呼ばれる。また、歩行用の低速のものはウォーキングマシンとも呼ばれる。
目次  
1 概要
2 歴史
3 長所
4 短所
5 トレッドミルの応用例
6 開発段階のトレッドミル
7 トレッドミルと記録
8 トレッドミルの使われている作品
9 関連項目
10 脚注
概要
屋内で有酸素運動を行うことを目的としている。ベルトコンベア状の踏み台をモーターの力で動かし、速度が調節できるようになっている。機種にもよるが、一般には以下の機能を有している。
傾斜調節 - 上り坂にすることで負荷を高めることができる。普通は電動式だが、家庭用の小型のものは手動で設定する。
走行距離表示
経過時間表示
平均速度表示 - 終了後、総走行距離と総経過時間から平均速度を自動計算する。
消費カロリー表示 - 体重と走行距離から概算した消費カロリーを表示する。開始前に体重を正しく設定する必要がある。
歩数・歩幅・ピッチ表示 - 内蔵の着地センサーからの情報を利用する。
心拍数表示 - 耳たぶにセンサーを取り付ける方式と、正面のグリップセンサーを握る方式とがある。後者は腕を振れないため正確な計測は困難である。
緊急停止装置 - 非接触の走行者センサーが常時監視しており、動作中に後ろに落下しそうになったり転んだりした際に緊急停止する。
スポーツクラブには必ず設置されている。各人のペースに合わせて有酸素運動ができ、痩身や持久力向上に役立つ。筋力トレーニングほどの強度はかからないため、筋肥大の効果は期待できない。家庭用は10万円~20万円、業務用は100万円~250万円で、その中間の価格帯のものもある。家庭用は小型軽量化が優先されており、モーターの耐久性が劣っていたり連続使用時間に制限がある場合が多い。
歴史
1817年、ウィリアム・カビット(英語版)は刑務所に収監されている犯罪者の矯正のためにトレッドミルを導入した[1]。1954年、ワシントン大学のロバート・ブルースとウェイン・クイントンが心臓や肺の疾患を診断するためのトレッドミルを開発した。このトレッドミルが初の医療用のトレッドミルである。1968年、ケネス・クーパーはエアロビクスにおけるトレッドミルの利用価値に関する調査結果を発表した。この調査は議論の的となり、商用の家庭向けトレッドミルの開発を後押しすることになった。
長所
天候に左右されない。夏でも冷房の効いた部屋で運動ができる。
イーブンペース(同じ速度)で走る訓練になる。オーバーペースを防ぐことにも繋がる。
手元に飲料を置いておくことで随時補給ができる。(屋外では飲料を持って走らなければならない。)
鏡を見ながら走ることで自身のフォームを確認できる。
交通事故の心配がない。信号待ちでペースを乱されることもない。
小さな子供などがいても家を空けることなく運動ができる。
テレビを見ながら運動できる。
短所
上り坂や下り坂に臨機応変に対応する能力が身に付かない。
着地時のショックが地面よりも柔らかいため、それに慣れてしまってから屋外を走ると違和感を覚える。
速度の上げ下げが緩慢なうえボタン操作が必要なため、インターバルトレーニング(急走と緩走の反復練習)に向かない。
家庭用で16km/h、業務用でも20km/h程度が上限であり、いわゆるスプリント系の練習は一切できない。なお、36km/hまで出る特殊なものも一部に存在する。
風がなく進行方向からの空気の流れもないため、適切な室温管理をしないと体温が上がりやすい。
景色の変化がないため飽きやすい。
周囲にライバルがいないためモチベーションを保ちにくい。
一般家庭では騒音や振動が無視できない。特に集合住宅ではトラブルの原因になりかねない。
横、後ろ歩き、走り等の前方向以外の特殊な運動には不向き。このような走法はトレッドミルでは危険な為、禁止されている。
トレッドミルの応用例


ISSのCOLBERT
運動負荷検査
狭心症や心筋梗塞の原因となる冠動脈の動脈硬化の診断に利用される[2]。心臓に負荷をかけると心電図に異常(不整脈)が表れるのが特徴であるため、心電図と血圧を測定しながらトレッドミルの速度と傾斜を上げてゆくことで診断する。安価でありながら高い確度で診断できるとされる。
各個人の最大酸素摂取量(VO2max)の測定に利用される[3]。マスクをつけて呼気ガス(酸素消費量と二酸化炭素排出量)を採取しながら、心拍数が最大心拍数付近に維持されるようにトレッドミルの速度を調整する。その状態で呼気ガスを分析することで最大酸素摂取量が得られる。なお、呼気ガス分析を行わずに心拍数と速度と年齢の相関関係から最大酸素摂取量を推定する簡易な方法もある。最大酸素摂取量はその人の持久力を端的に表すため、長距離系のアスリートにとっては重要な指標となる。
リハビリテーション
高齢者や手術後の患者などのためのリハビリテーション器具として利用される。手すりの高さを簡単に調整できるリハビリ用の低速トレッドミルも販売されている。
水中トレッドミル
通常、水槽と一体化されて医療用として販売される。浮力があるため膝への負担が少なく、高齢者のリハビリ用として使用される。2007年7月からは天皇・皇后が利用するため皇居に納入された[4][5]。
他競技用
スキー・スケート・自転車などで走行できる大型のトレッドミルがある。
宇宙用
宇宙滞在中は重力がかからないため骨量の減少や筋肉の萎縮が起こる[6]。これを防ぐためトレッドミルやエアロバイクによる運動を1日2時間程度は必ず行うべきであるとされる[7][8]。現在国際宇宙ステーション(ISS)には2台のトレッドミルが設置されている。1台はズヴェズダにあるTVIS[9]で、もう1台はトランクウィリティーにあるCOLBERT「コルベア」[10]である。いずれもISSに振動が伝わらないような工夫がなされている。過去にはソ連のサリュート[11][12]とミール[13]、そしてアメリカのスカイラブ[14]にもトレッドミルが設置されていた。
動物用
犬用のトレッドミルが動物病院などに向けて販売されており、治療後のリハビリや肥満犬の運動不足解消に利用される。水槽のように水を貯めて浮力を発生させ、足への負担を軽減しているものがほとんどである。
マウス・ラット用のトレッドミルが実験器具として販売されている。電気刺激・疲労・免疫・血液など幅広い分野で活用されている。
景色の映るトレッドミル
正面のディスプレイに代表的なマラソンコースの景色が表示され、走った距離に応じて景色も移動するトレッドミル「マラソンシミュレーター」が販売されており[15]、揖斐川町の揖斐川町健康広場で体験できる[16]。
走ると進むトレッドミル
カナダの自転車メーカー"Bicycle Forest"が2輪の自転車型トレッドミル"Treadmill Bike"を製作している。階段を走り降りたり、バスに持ち込むなど実用性もアピールされている[17]。Youtube - Treadmill Bike
元陸上選手でフィットネストレーナーであるAlex Astileanが4輪のトレッドミル"SPEEDMOBILE"を製作している[18][19]。Youtube - SPEEDMOBILE
オランダのデザイン会社"OOOMS"が4輪のトレッドミルを製作している。直進しかできないようである[20]。Youtube - Leg Wagon
開発段階のトレッドミル


アメリカ陸軍調査研究所にて
バーチャルリアリティ
バーチャルリアリティ研究の一環として、前後左右どの方向にも自由に歩ける無限歩行トレッドミル(ODT、en:Omnidirectional treadmill)が試作されている。HMDや全周型ディスプレイと組み合わせて使用することを想定し、歩行者の動きに合わせてベルトが自動的に動くものが多い。日本では筑波大学などが試作している[21]。マウス用のものがプリンストン大学分子生物学教室で作成され、記憶のメカニズムの研究に使われている[22][23]。
トレッドミルと記録
トレッドミルによる長距離走
ギネスブックにはトレッドミルによる長距離走の項目が3つある。記録はそれぞれ男子24時間走=257.88km、女子24時間走=247.2km、12人チームによる48時間走=797.85kmである[24]。
宇宙でのフルマラソン完走
2007年4月16日、アメリカの女性宇宙飛行士スニータ・ウィリアムズがISS上でボストンマラソンに参加し、4時間24分で完走を果たした[25]。
トレッドミルの使われている作品
ドラえもんのひみつ道具
「アスレチック・ハウス」(1978年) - 一般住宅をアスレチックに改造する。廊下がトレッドミルになってしまい、走らないと前に進まなくなる。
「おざしきゲレンデ」(1972年) - スキー用のトレッドミル。実用化されているものとの違いは、速度の自動調節、周囲に立体映像を映す機能、周囲の温度調節である。
「未来のルームマラソン」(1978年) - 体重計のような形をしている。上に乗って足踏みをすると景色が進んで見える。画面は無く、足踏みをしている人にだけ景色が見える仕組み。なお、1976年に体重計タイプの室内ランニング器「ルームランナー」が日本ヘルスメーカー(現・カタログハウス)から発売され、日本中で大ヒットした[26]。この話ではのび太の父がそれと思われる商品をさっそく買ってくるが、すぐに飽きて誰も使わなくなってしまう様子が描かれている。
オーケー・ゴーの「ヒア・イット・ゴーズ・アゲイン」(2006年)のPVは、並べた8台のトレッドミルの上で4人のメンバーがダンスをするコミカルな内容で大ヒットした。2007年度グラミー賞最優秀短編ミュージックビデオ賞を受賞し、2010年調査の「最も影響力大きいPV」で「スリラー」に次ぐ第2位を獲得している[27]。Youtube - Here It Goes Again
関連項目
自転車エルゴメーター - 自転車をこぐような運動ができる。一般には「エアロバイク」(コンビウェルネス社の登録商標)と呼ばれる。
クロストレーナー - 踏み台を上るような運動ができる。
マフェトン理論
脚注
^ History of human-powered machinery
^ 狭心症東京大学医学部附属病院 循環器内科
^ 最大酸素摂取量厚生労働省 e-ヘルスネット
^ 公共調達の適正化について“公共調達の適正化について(平成18年8月25日付財計第2017号)に基づく随意契約に係る情報の公表(物品役務等) (PDF)”. 宮内庁. 2013年10月20日閲覧。
^ 御所に水中歩行機導入へ 両陛下の健康維持の一助に東京新聞 2007年02月26日
^ 宇宙医学JAXA
^ 国際宇宙ステーション(ISS)ではどのようにして健康を保つのですかJAXA
^ 大島博、水野康、川島紫乃「宇宙飛行による骨・筋への影響と宇宙飛行士の運動プログラム」、『リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌』第43巻第3号、2006年3月18日、 186-194頁、 NAID 110004702780。
^ Treadmill with Vibration Isolation and Stabilization (TVIS)Life Sciences Data Archive, Johnson Space Center, NASA
^ NEW SPACE STATION MODULE NAME HONORS APOLLO 11 ANNIVERSARYNASA 2010年4月14日
^ Results of medical investigations carried out on board the Salyut orbital stations. NCBI, National Center for Biotechnology Information
^ Salyut 6Encyclopedia Astronautica
^ Shannon Lucid on Treadmill in Russian Mir Space StationNASA Images
^ Skylab TreadmillLife Sciences Data Archive, Johnson Space Center, NASA
^ VRマラソン・シミュレータVRテクノセンター
^ 揖斐川町健康広場岐阜県生涯学習情報提供システム
^ Treadmill BikeBicycle Forest
^ Alex Astilean Unveils Human Powered TreadmillTrends Updates 2009年3月28日
^ 走るルームランナー(!?)「SPEEDFIT(スピードフィット)」Garbagenews.com 2009年03月29日
^ RollatorOOOMS
^ TorusTreadmill筑波大学工学システム学類
^ Virtual maze 'maps' mouse memoryScience reporter, BBC News 2009年10月15日
^ サイボーグ研究の現在:動画9選WIRED.jp 2009年11月19日
^ Records -> Sports & Games -> AthleticsGuinness World Records
^ Sunita Williams runs marathon in spaceZEENEWS.COM 2007年4月16日
^ 歴史通販生活:カタログハウス
^ 「最も影響力大きいPV」はM・ジャクソンのスリラー=調査ロイター 2010年5月3日

【有酸素運動とは】
有酸素運動のひとつジョギングを行うジミー・カーター
有酸素運動(ゆうさんそうんどう、Aerobic exercise)とは、好気的代謝によって主にエネルギーを得るため長時間継続可能な軽度または中程度の負荷の運動をいう。[1]。 それに対し無酸素運動とは嫌気的代謝によって酸素の供給が逼迫した状態でも一時的にエネルギーを得る高負荷の運動をいう。ただし体内に蓄積した嫌気的代謝の生成物である乳酸は有酸素運動と同じくTCA回路で代謝されるので結果的には同じ代謝である。
目次  
1 概要
2 骨格筋のエネルギー発生の仕組み
3 有酸素運動の効果
4 有酸素運動の例
5 運動強度と脂肪燃焼
5.1 運動強度
5.2 糖質と脂肪の燃焼
6 エアロビクスダンスとの関係
7 短所(及び長所)
8 注釈
9 出典
10 関連項目
概要
米軍軍医の、ケネス・H・クーパー(Kenneth H. Cooper)が心肺機能を改善させる運動プログラムを開発、これを "AEROBICS" と名づけて1967年に発表した。このプログラムでは12分間走(クーパーテスト)により評価した体力区分と年齢をもとに各自に合った運動を実施する。これが日本では「有酸素運動」と訳された。 その後、上述のように定義が変更された[2]。
有酸素運動では、体内の糖質や脂肪が酸素とともに消費される。 これに対して、酸素を消費しない方法で筋収縮のエネルギーを発生させる運動を無酸素運動(むさんそうんどう; Anaerobic exercise)という。 多くのスポーツは有酸素運動と無酸素運動の両方の要素を持つ[3]。
一般的には、「身体にある程度以上の負荷をかけながら、ある程度長い間継続して行う運動」はすべて有酸素運動とみなすことができる。例えば長距離走は有酸素運動であるが、短距離走は無酸素運動である。 有酸素運動を「好気的な」運動、無酸素運動を「嫌気的な」運動とも呼ぶことも多い。
骨格筋のエネルギー発生の仕組み
骨格筋の直接のエネルギー源はアデノシン三リン酸(adenosine triphosphate:ATP)である。ATPがアデノシン二リン酸(ADP)とリン酸に分解されるときに発生するエネルギーが筋収縮に用いられる。しかしATPの貯蔵量は少なく数秒程度で使い切ってしまうため、体内ではエネルギーを使って再合成が行われている。
ATP再合成のためのエネルギー発生の仕組みにはリン酸系、解糖系、有酸素系の3種類がある。
リン酸系はCP系とも呼ばれ、クレアチンリン酸(Creatine phosphate:CP)の分解によりエネルギーを発生させるものであり、最高の運動強度で約10秒間持続可能である。解糖系は乳酸系ともよばれ、グリコーゲンがブドウ糖、ピルビン酸を経て乳酸に分解される過程でエネルギーが発生する。最高の運動強度で持続時間は1~2分間程度である。リン酸系でも解糖系でも酸素は消費されない。
これらに対して有酸素系では酸素を消費し、長時間に渡り持続できる。グリコーゲン、乳酸あるいは脂肪からアセチルCoAが生成され、ミトコンドリア内でアセチルCoAが酸素を消費する反応を含んだ化学反応を経てエネルギーが発生する(化学反応の詳細はクエン酸回路、電子伝達系、脂肪酸のβ酸化を参照)。
主としてこの有酸素系から多くのエネルギーを取り出す運動が有酸素運動であり、有酸素系以外(リン酸系と解糖系)からエネルギーを取り出す運動が無酸素運動である。
有酸素運動の効果
ジョギングを行う人たち(ニューヨーク、セントラルパーク)
有酸素運動を行うことによって多くの健康促進効果が期待できる。
心肺機能、酸素摂取能力の改善
呼吸筋を発達させ、外呼吸(肺と外部との空気の循環、体内への酸素のとりこみ)をよりスムーズにする。
心筋を発達させ、血液の循環をより効率的にする。また、平常時の心拍数を下げる。
骨格筋中の毛細血管の新生を促す。
冠動脈疾患の危険性の減少[4]
安静時の血圧を低下させる。
血液中のLDLコレステロール[注 1]、中性脂肪を減少させ、HDLコレステロール[注 1]を増加させる。
体脂肪を減少させる。
慢性疾患の発症率低下。特に、冠動脈疾患、高血圧、大腸がん、2型糖尿病、骨粗鬆症の発症率を低下させる[5]。
不安や抑うつ感を軽減し、健全感を高める[4]。
生活習慣とがんの関連[6][7](抄)
(WHO/国際がん研究機関(IARC))
関連の強さ リスクを下げるもの(部位) リスクを上げるもの(部位)
確実 身体活動(結腸) 過体重と肥満(食道<腺がん> 結腸、直腸、乳房<閉経後>、子宮体部、腎臓)、(略)
可能性大 身体活動(乳房)、(略) (略)
体脂肪と血液中の中性脂肪が減少するのは、有酸素運動で脂肪を消費するためである。ミトコンドリアへの脂肪酸の輸送についてはβ酸化#脂肪酸の動員及びβ酸化#脂肪酸の活性化とミトコンドリア内への輸送を参照のこと。ミトコンドリアにおける脂肪酸のβ酸化についてはβ酸化#β酸化反応および酵素群を参照のこと。ミトコンドリアのマトリックスで生成されたアセチルCoAは酸素を消費してクエン酸回路でエネルギーに変換される。 また、骨粗鬆症の発症率が低下するのは運動により身体に適度の衝撃が加わるためと考えられている。
がん予防については、世界がん研究基金とアメリカがん研究協会による「食べもの、栄養、運動とがん予防[8]」(2007年11月1日)でのがん予防10か条の1つで、毎日少なくとも30分の運動、が推奨されている。また、心臓病予防については、アメリカ心臓協会による2006年版の食と生活の勧告で心臓病と闘うための健康的な食事と生活スタイルのなかの1つで、ほとんど毎日少なくとも30分の適度な運動、が推奨されている[9]。
有酸素運動の例
水泳
ノルディックウォーキング
主に屋外で行われるもの
ウォーキング
ノルディックウォーキング
ジョギング
ランニング
サイクリング
クロスカントリースキー
主に屋内で行われるもの
エアロビクスダンス
STEPエクササイズ
プールで行われるもの
水泳
アクアビクス
運動強度と脂肪燃焼
運動強度
有酸素運動の運動強度は、運動する本人の酸素摂取能力を基準に数値で表す。運動中の酸素摂取量と最大酸素摂取量の比率、すなわち「酸素摂取能力の何パーセントを使用しているか」で表現する。また、予備酸素摂取量(最大酸素摂取量と安静時酸素摂取量の差)を用いることも多い。ただし、酸素摂取量を測定するには機材が必要であるため、運動指導の現場では酸素摂取量の代わりに心拍数を用いることが多い[10]。 →詳細は運動強度を参照
糖質と脂肪の燃焼
詳細は「乳酸性閾値」を参照
運動強度を徐々に上げてゆくと、やがて酸素摂取量を酸素消費量が上回り酸素不足となる。この状態に至ると血液中に乳酸が増加し続け[注 2]、呼吸数、換気量が著しく増加する。その直前の運動強度、すなわち血中乳酸濃度が上昇し続けず運動を継続可能な最大の運動強度を無酸素性作業閾値 (Anaerobics Threshold: AT) という。
トレーニングを積んだスポーツ選手などではATが高い。すなわち、心肺機能を強化し酸素摂取能力を高めると高い運動強度でも酸素不足がおきにくくなる。
運動時の糖質と脂肪の燃焼割合は運動強度により異なる。AT以下の運動強度では、糖質と脂肪の燃焼割合はほぼ50%ずつである。それよりも強度が高くなると酸素不足のため脂肪を燃やせなくなり、脂肪よりも糖質を多く燃焼させる[11]。糖質の燃焼が進むと乳酸の蓄積が進みアシドーシスが進む。 過剰に蓄積した乳酸の一部は肝臓でのコリ回路により再度糖質に再合成されアシドーシスを緩和する[12]。酸素供給不足を伴う運動時、この乳酸の代謝除去を乳酸蓄積が上回る限界点があり、血中乳酸濃度が急速に増加を始める時点を乳酸性閾値(または乳酸蓄積閾値または乳酸閾値, lactic acid threshold, LT)と呼ぶ。有酸素運動のトレーニングでは、LTを酸素供給の指標として利用し、運動強度の設定に利用することがある[13]。
エアロビクスダンスとの関係
上述のとおり、「エアロビクス」(AEROBICS)とはもともとクーパー博士が開発した運動プログラムの名称であるが、現在の日本ではダンス形式の有酸素運動すなわちエアロビクスダンス(エアロビックダンスエクササイズ)を指すことが多い。これは1980年代に日本のマスコミが、この種の運動を指すのに長い名称を避け、より短い「エアロビクス」という言葉を使用したためである[14]。 エアロビクスダンスのレッスンとは往々にして、インストラクターの指示に従って、音楽に合わせた早いリズムでステップを踏むものである。このスタイルは1970年に先述のクーパー博士が著書『The New Aerobics』を出版して以来特に有名になった。1980年代にはジェーン・フォンダ、リチャード・シモンズなどの有名人がテレビのエアロビ番組やビデオに出演したりして、空前のエアロビ・ブームが起こった。
短所(及び長所)
上述したように有酸素運動には心肺機能改善などの効果があるが、筋力、筋持久力向上の効果は少ないとされる(特に上半身)[15]。 また、嫌気性代謝にかかわる経路(解糖と乳酸発酵)をその人の限界速度まで機能させられないため、運動能力の上限を底上げすることは難しい。 このため、アスリート(陸上競技選手)、自衛官、警察官、消防士など、高い身体能力が要求される職業に従事する人々にとっては、有酸素運動だけでは十分なトレーニング効果を享受できない可能性が高い。しかし有酸素運動を既存のトレーニングに追加した場合、高い効果が得られるであろうことは間違いない。
注釈
^ a b LDLコレステロールとはLDL(低比重リポ蛋白)に含まれるコレステロールのことであり、HDLコレステロールとはHDL(高比重リポ蛋白)に含まれるコレステロールのことである。LDL、HDLともにリポ蛋白の一種である。LDLは抹消へコレステロールを供給する働きがあり、LDLが過剰になると動脈硬化の原因となる。一方、HDLはコレステロールを回収する働きがあり動脈硬化を抑制する。LDLコレステロールを悪玉コレステロール、HDLコレステロールを善玉コレステロールと呼ぶことが多い。
^ 以前は酸素不足が原因で乳酸が増加すると考えられていたが、現在では酸素不足は直接の原因ではないとみられている。→心拍数
出典
^ Sharon A. Plowman; Denise L. Smith (1 June 2007). Exercise Physiology for Health, Fitness, and Performance. Lippincott Williams & Wilkins. p. 61. ISBN 978-0-7817-8406-1 2011年10月13日閲覧。.
^ 小沢治夫・西端泉 『Fitness Handy Notes 30』補訂版 (社)日本エアロビックフィットネス協会、2001年、8頁。
^ 小沢治夫・西端泉 『Fitness Handy Notes 30』補訂版 (社)日本エアロビックフィットネス協会、2001年、55頁。
^ a b アメリカスポーツ医学会『運動処方の指針』原著第6版 日本体力医学会体力科学編集委員会監訳、南江堂、2001年、4頁
^ アメリカスポーツ医学会『運動処方の指針』原著第6版 日本体力医学会体力科学編集委員会監訳、南江堂、2001年、5頁
^ 国立がんセンターがん対策情報センター (2009年2月25日). “日本人のためのがん予防法:現状において推奨できる科学的根拠に基づくがん予防法”. 2009年12月1日閲覧。
^ WHO technical report series 916. Diet, nutrition and the prevention of chronic diseases, 2003 & IARC monograph on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans, Volume83, Tobacco Smoke and Involuntary Smoking, 2004
^ World Cancer Research Fund and American Institute for Cancer Research (2007). Food, Nutrition, Physical Activity, and the Prevention of Cancer: A Global Perspective. Amer. Inst. for Cancer Research. ISBN 978-0972252225.
^ Our 2006 Diet and Lifestyle Recommendations (英語)(AHA - American Heart Association)
^ アメリカスポーツ医学会『運動処方の指針』原著第6版 日本体力医学会体力科学編集委員会監訳、南江堂、2001年、142頁-147頁
^ 小沢治夫・西端泉 『Fitness Handy Notes 30』補訂版 (社)日本エアロビックフィットネス協会、2001年、60頁
^ http://www.hoken.med.yamaguchi-u.ac.jp/Wiki/?%C5%FC%BF%B7%C0%B8
^ http://square.umin.ac.jp/mbpt/4abst/4th-7.html
^ 『月刊フィットネスジャーナル』2011年9月号 p.13
^ アメリカスポーツ医学会『運動処方の指針』原著第6版 日本体力医学会体力科学編集委員会監訳、南江堂、2001年、157頁
関連項目
運動療法
酸化的リン酸化
心拍数
STEPエクササイズ
スポーツ
フィットネス
マフェトン理論
Long Slow Distance

【エルゴメーター】はこちら

【トレッドミル】はこちら

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