2014年7月2日水曜日

あなたが心電図を読めない本当の理由(わけ) [単行本]

あなたが心電図を読めない本当の理由(わけ) [単行本]

薄い本で短時間で読める本ですが、それぞれのメッセージは本当の専門家しか書けないものばかりです。難しいものを難しく説明するより、難しいことを極限まで単純化できる人が本当の専門家であり、ある程度心電図を勉強した人にとっては頭が整理される珠玉のメッセージが満載です。この本だけで心電図を読めるようになろうとしている人ではなく、いろいろと心電図を勉強してきたけれどイマイチ心電図の判読に自信を持てなかった人にとっては間違いなく名著です。このような本が、いろいろの分野で出て欲しいと願いたくなる一冊です。すべての臨床医が一度は読むべき本であり、自信を持って推薦します。
循環器非専門医で心電図をどうしても読まなければならない場面においての、割り切った心電図の読み方です。
細かい数値や診断基準にこだわらず、心電図はあくまで「眺める」ものであり、患者さんの症状と合わせることが重要なのだと感じました。
例えばQT延長症候群ですと『QT時間の長さにとらわれると分からなくなる。T波の形のダイナミックな変化に注目』、ST低下では『虚血かどうか心電図波形にとらわれるから分からなくなる。それなりの年齢で胸部に違和感があれば冠疾患として扱う』など、定性的な理解の仕方、そして患者さんの症状を常に意識することの重要性が数多く掲載されています。
この本は100ページほどしかないので、気楽に短時間で読めてしまいますが、得るものは非常に大きいです。
日常診療で出会う心電図に悩む方々に最適な本ではないでしょうか。
初学者向けなわけがありません。いっぱい診断基準とかあって覚えられないーっっていう人に、覚えなくていいんだよというそういう感じの本です。でも軸偏位のいみとか、右心負荷のいみとか、いままで異常のあるなしに満足して意味なんて考えてなかったので読んで得るところはいろいろありましたよ。お勧めです。
雑誌の連載をまとめたものですので、一つ一つの項がまとまっていて読みやすいです。薄くて値段もそれほどしないのが良いです。

これはこれだけ分かれば良いと割り切って書いてあり、他の方が言われるように、本当に理解した人が書かれているのでしょうが、私のような素人にはとても力強いメッセージがちりばめられています。

ACLSのインストラクターをさせて頂いていて、心電図の講義も時々させて頂いています。その参考にと思って購入しました。treat the patient, not the monitorと言う言葉、この本にも書かれています。


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