商品の説明
内容紹介
治療方針・計画の立案や,それらの効果判定のために行われる理学療法評価について2冊で構成.2冊目の本書では,理学療法評価学Iで学んだことをどのように適用するかを具体的に示し,さらに各疾患・症状に特有の検査・評価について記載した.また,動作や歩行について力学的視点から分析するための方法を詳述した.臨床思考過程の具体例についても取り上げている.
出版社からのコメント
◆書評が掲載されました◆
学生の教育教材にとどまらず,すでに臨床現場で活躍中の理学療法士にも十分に役立つ書籍
理学療法ジャーナル Vol.48 No.2(2014年2月号) 書評
書評者:奈良勲(金城大学学長)
近年,1万人以上の理学療法士が毎年誕生する時代となり,その総数は10万人を超えている.これは,明らかに高齢者人口が増加し,社会的要請が保健・医療・福祉領域を総括したサービス提供へと変遷していることによると思われる.それに伴い,理学療法士の質と量がバランスよく保たれることがますます求められる時代である.
本書は,理学療法士が対象者の課題解決に臨む段階で,その根幹となる理学療法評価について詳細かつ具体的に記述されたものである.ここで紹介する「理学療法評価学I・II」は,それぞれ15章で構成されており,理学療法士養成施設のカリキュラムに沿って,15回または30回の講義を想定した形式でまとめられている.また,分野によっては複数の章に分けることで学習すべき最小限の項目が配分されており,偏りなく講義を進めることが可能となっている.
(中略)
理学療法評価学IIは,疾患別評価と動作分析に加え,クリニカルリーズニングやペーパーペイシェントの章も設けられており,より実践的な評価から統合と解釈を行い,課題点を抽出するまでの一連の流れを学ぶことができる.
このように本書は,基本的な評価法を習得するだけではなく,系統的かつ実践的に理学療法評価に関する知識と技術とを学ぶために必要な内容が網羅されている.また各章の冒頭で,その章の理解に必要な予備知識を示唆することで,学習者の主体的事前学習を促し,講義が効率的に進められるよう企画されている.さらに章ごとに提示された目標と,巻末に設けられた試験によって,到達度を確認できるようになっている.
各章末のStep up では,発展的な手法,ガイドライン,基準値などのデータ,評価の信頼性・妥当性,エビデンスヘの理解を深める内容が盛り込まれている.よって,根拠に基づく評価が実践でき,臨床場面でのさまざまな症例に対応する能力を身に付けることまで配慮されており,完成度の高い内容となっている.これは,編者および著者らが,理学療法評価学をいかに重要視していることのあらわれであると言えよう.
上記したように本書の内容は厳選されているが,基本的事項から発展的事項まで含まれているために,章によっては情報量が過剰となり,教員が1回の講義で教授するためには要点を整理する必要があると思われる.また,保健・福祉領域(健康増進・二次的障がいの予防や地域理学療法場面など)における対象者の理学療法評価についても章を設けると,さらに充実した内容になろう.しかしながら,本書は学生の教育教材にとどまらず,すでに臨床現場で活躍中の理学療法士にも十分に役立つ書籍の1つである.
学生の教育教材にとどまらず,すでに臨床現場で活躍中の理学療法士にも十分に役立つ書籍
理学療法ジャーナル Vol.48 No.2(2014年2月号) 書評
書評者:奈良勲(金城大学学長)
近年,1万人以上の理学療法士が毎年誕生する時代となり,その総数は10万人を超えている.これは,明らかに高齢者人口が増加し,社会的要請が保健・医療・福祉領域を総括したサービス提供へと変遷していることによると思われる.それに伴い,理学療法士の質と量がバランスよく保たれることがますます求められる時代である.
本書は,理学療法士が対象者の課題解決に臨む段階で,その根幹となる理学療法評価について詳細かつ具体的に記述されたものである.ここで紹介する「理学療法評価学I・II」は,それぞれ15章で構成されており,理学療法士養成施設のカリキュラムに沿って,15回または30回の講義を想定した形式でまとめられている.また,分野によっては複数の章に分けることで学習すべき最小限の項目が配分されており,偏りなく講義を進めることが可能となっている.
(中略)
理学療法評価学IIは,疾患別評価と動作分析に加え,クリニカルリーズニングやペーパーペイシェントの章も設けられており,より実践的な評価から統合と解釈を行い,課題点を抽出するまでの一連の流れを学ぶことができる.
このように本書は,基本的な評価法を習得するだけではなく,系統的かつ実践的に理学療法評価に関する知識と技術とを学ぶために必要な内容が網羅されている.また各章の冒頭で,その章の理解に必要な予備知識を示唆することで,学習者の主体的事前学習を促し,講義が効率的に進められるよう企画されている.さらに章ごとに提示された目標と,巻末に設けられた試験によって,到達度を確認できるようになっている.
各章末のStep up では,発展的な手法,ガイドライン,基準値などのデータ,評価の信頼性・妥当性,エビデンスヘの理解を深める内容が盛り込まれている.よって,根拠に基づく評価が実践でき,臨床場面でのさまざまな症例に対応する能力を身に付けることまで配慮されており,完成度の高い内容となっている.これは,編者および著者らが,理学療法評価学をいかに重要視していることのあらわれであると言えよう.
上記したように本書の内容は厳選されているが,基本的事項から発展的事項まで含まれているために,章によっては情報量が過剰となり,教員が1回の講義で教授するためには要点を整理する必要があると思われる.また,保健・福祉領域(健康増進・二次的障がいの予防や地域理学療法場面など)における対象者の理学療法評価についても章を設けると,さらに充実した内容になろう.しかしながら,本書は学生の教育教材にとどまらず,すでに臨床現場で活躍中の理学療法士にも十分に役立つ書籍の1つである.
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